山に咲く清楚な花

登山関連情報

清楚な花と言えば白い花を思い浮かべます。私が登山やハイキングを通して巡り合った清楚な花について記載します。

1.オオヤマレンゲ 奈良県の八経ヶ岳(日本百名山)の山頂から少し下ったところの保護柵の中に群生していました。実物を見て、まさに「高貴な天女の花」という印象を受けました。外観にふさわしい、控えめですが気品のある香りがします。7月の初めに咲きます。この花をみるためにわざわざ3時間ほどかけて登山をする価値は十分にあると思います。保護柵がなければ日本鹿に食べられてしまうようです。八経ヶ岳の北西にある狼平避難小屋の周りにもこの花がありますが、こちらは小高木なので鹿に食べられないのでしょう。<大峰山の山岳信仰の中心は山上ヶ岳>

八経ヶ岳山頂付近に咲くオオヤマレンゲ

2.ヤマシャクヤク 滋賀県の霊仙山<登山に関連して身の危険を感じたこと>に自生しています。5月中旬に咲きます。花が大きく、柔らかい感じで、優しい気品を醸し出しています。誰かが植えたのではなく、このような花が山中に密生しているのはとても不思議な感覚がします。一方、これは人工的に植えたものですが、群馬県の赤城自然園ではゴールデンウィークあたりにたくさん咲いています。

霊仙山のヤマシャクヤク

3.水芭蕉 尾瀬近辺では5月下旬の雪解け直後に広い範囲で咲きます。これまで冬景色だった枯草の湿原がこの花により一斉に活気を帯びてきます。さながら前日の深夜に舞踏会を開いていた妖精たちが、日光を浴びて休んでいる姿のようにも見えます。<蛇紋岩の至仏山>

尾瀬ヶ原の水芭蕉

4.笹ユリ 兵庫県の高御位(たかみぐら)で5月下旬に見かけました。ほんのりピンクがかっています。発見すると思わず見とれてしまいます。

高御位の笹ユリ

5.ヒツジグサ 尾瀬の池塘で8月中旬に見かけました。羊の刻(午後2時)ごろに花が咲くためにこの名前がつけられたとされています。ということで、ピンポイントでしか見ることができないようですが、燧ヶ岳登山のアクセスのため尾瀬ヶ原を縦断したので、偶然にも遭遇することができました(2023年6月2日追記)。

白い花と対照的な黒い花は珍しいですが、あります。その一例がクロユリです。8月に、白山の室堂平から北西の登山道脇に咲いていました。深淵で神秘的な感じがします。

8月に、白山の室堂平から北西に行った登山道脇に咲いていました。

関連記事<日本百名山の固有種の高山植物><シャクナゲと日本百名山>

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

Comments

Copied title and URL