1983年4月4日8時10分ムクティナートホテル(Muctinath Hotel)にて記す。: 昨日寝る前は気圧が低くて寒くて、どうなることかと思ったけど、何とか眠れた(前日に買った毛布を使ったと記憶しています)。風邪をひいているみたいだが、酷くない。下痢はほとんど治っている。水をあまり飲まなかったのが良かったのかもしれない。6時前に起き、6時過ぎにトロンパス方面の茶屋目指してムクティナートを出発。茶屋は標高4150mにあり、そこからの景色がいいらしい。外は寒い。氷が張っている。20分でゴンパ(お寺)に到着。さびれていてくずれかかっている。そこがいかにもチベット的な感じがする。ヒマラヤ奥地の密教寺院である。少し見てから、雲が出てきているのに気が付く。引き返そうかと思ったけど、少しだけ行ってみることにした。すると以外に雲が少なかったので、登ってみた。高度が高いので、空身でもすぐに疲れる。標高約4000mのところで小さな谷にぶつかった。横切らなければならない。雲は増えている。おまけに頭が痛くなってきた。上に行っても景色が楽しめないのでは価値がないと思い、ここで思い切って引き返すことにした。
商売人の熱心さはすごい。昨日マフラーを15枚も買ったのに、今日また同じ女商売人二人がホテルに来て、同じ商品を売ろうとする。非常にしつこい。良質のを2つ95ルピーで買ってしまった。ここで作っているのではなく、ムスタン(中国との国境付近)で買って、運んできているという。
1983年4月4日午後にカグベニのレッドハウスホテルにて記す:ムクティナートホテルで朝食を食べていると天気は良くなってきた。早朝にトロンパス方面の茶屋を目指した時は曇っていて、引き上げる時は雨が降りそうな気配さえしていたのに。アンラッキーである。10時にカグベニ目指して出発。降りるのはえらい簡単。最後の方は疲れたけど、カグベニまで2時間半で降りることができた。カグベニもチベット色が強い町。歩いていると感動する。飯がうまいというニューアンナプルナロッジで昼食を取り、仏像を見ることができるというレッドハウスホテルに泊まることにした。1000年前の大きな仏像があるが、お坊さんはいないらしい。今はラマ教は廃れているみたい。ドミトリーの壁に絵が書いてある。1000年前の絵と言っている。価値があると思うが、全く無造作に置いてある。
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