至仏山は尾瀬ヶ原の南端に位置します。尾瀬で頻繁に撮られている、中田代からの水芭蕉の群生地の写真の背景によく写っています<山に咲く清楚な花>(写真上)。山頂付近から北方には、尾瀬ヶ原越しに見える燧ケ岳が見事です(写真下)。残雪と植生保護のため7月1日に山開きが行われます。至仏山はアルカリ性の蛇紋岩でできていて、オゼソウやホソバヒナウスユキソウなどの固有種の高山植物が有名です。<百名山の固有種の高山植物>
蛇紋岩は滑りやすく、植生保護と併せて、山の鼻から山頂までの登山道は上りの一方通行になっています。混雑を避けるための一方通行は剱岳<日本百名山で最も滑落の危険があるのは剱岳>や槍ヶ岳<日本百名山達成者が最も好きな山は槍ヶ岳だと思う>で見られますが、滑りやすいから下りが通行禁止になっているのは、私の知る限り、百名山の一般ルートでは唯一ここだけです。山頂から山の鼻に下れませんので、鳩待峠から登られる方は注意してください。知らないで下ったら本当に危ないと思います。下っている人を何人か見かけたことがあり、そのうち一人は下山を禁止を知っておられました。一方、鳩待峠から山頂までのルートは比較的なだらかですが、それでも頂上手前は滑りやすいです。
同じように岩手県の早池峰山も蛇紋岩でできていて、固有の高山植物を多数有していますが、私の印象では至仏山より滑りにくかったです。登る前の天候にもよりますが、恐らくですが、至仏山の方が水が豊富なため、湿っていて滑りやすいからではないでしょうか。
戸倉の駐車場に自家用車を駐車して(一日1,000円)、鳩待峠まではバス(片道1,000円)で行くことになります。帰りのバスの最終時間をチェックしてから登山を開始しましょう。なお、戸倉と鳩待峠間のバスの時間は決まっていますが、その間の時間に利用者が集まれば乗り合いタクシーが出ることもあります(料金はバス代と同じでバスの切符で乗れます)。また、日によっては鳩待峠まで自家用車で行ける場合もあります(鳩待峠での駐車料金は一日2,500円)。料金は2022年時です。
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