日本百名山の山頂のモニュメント

百名山比較分析

 通常、山頂には、山の標識、三角点、山頂方位盤、山岳信仰の碑や社などがあります。日本百名山の山頂で私が気づいた、特筆すべきものに以下があります。

 奥穂高岳山頂(3190m)には立派なケルンが積んであります。ケルンの高さは3mあるということで、この高さに意味があります。穂高岳山荘の前身の山小屋を作って「穂高開拓の父」と呼ばれた今田重太郎さんが、日本第二位の標高の北岳(3192m)を越そうとしてこのケルンを積んだとのことですが、残念ながら国土地理院には認められませんでした。私は国土地理院が認めなかったのは正しい判断だと思います。もしも認めていたら、北岳や間ノ岳などでも負けじとケルンを積んで、あちこちで高いケルンが見られたことでしょう。

奥穂高岳山頂のケルン

 白馬岳の山頂方位盤は大理石製で187Kgあります。富士山の強力の小宮山正さんが昭和16年に大雪渓から担ぎ上げ、この時の過労が原因で2年後に亡くなられたということです。白馬岳に登られた方は、この話を思い出して、山頂方位盤を見てください。

白馬岳山頂の方位盤

 白山山頂の東側のすぐ下の岩に金属製の玄武が埋め込まれています。白山に登られる方は探してみてください。山頂直下です(1mも離れていなかったと思います)ので、その気になれば簡単に見つかると思います。

白山山頂直下の玄武

付録:日本百名山の頂上に関する情報

頂上が高い木で覆われていて展望が利かない日本百名山:皇海山、西吾妻山、大菩薩嶺、光岳です。頂上でがっかりしないでください。途中の景色を楽しみましょう。

頂上が狭く、渋滞が発生する可能性のある日本百名山:鳥海山、槍ヶ岳、奥穂高岳(ケルンの上)、日光白根山などです。特に鳥海山山頂は定員が10名以下だと思われます。ほとんどの方は頂上で写真を撮りますので、シーズンピークには時間に余裕を持って臨みましょう。

比較的近くの峰続きにより高い山がある日本百名山:丹沢山1567m(蛭ガ岳1673m)(深田久弥は著書「日本百名山」で、「私が百名山の一つに丹沢山を取り上げたのは、個々の峰ではなく、全体としての立派さからである」と述べています。)、越後駒ガ岳2003m(中ノ岳2085m)、谷川岳1977m(茂倉岳1978m 北側からの谷川岳の景観)、飯豊本山2105m(大日岳2128m)、九重山1787m(中岳1791m)などです。日本百名山を登る際に、日程に余裕があれば、峰続きの高い山と組み合わせて登ることもできます。稜線歩きの好きな人にお奨めです。ちなみに私は、これらの中では飯豊本山の近くにある大日岳には登っていません。

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