日本百名山の特徴と印象

百名山比較分析

 深田久弥は日本百名山選定の基準として、①山の品格、②山の歴史を尊重、③個性のある山、の3つを挙げ、付加条件として大よそ1,500m以上としています。実際にはこの数倍の山に登って、未踏峰の山は選ばなかったとのことです。百名山からやむを得ず落ちてしまった山々についても言及しています。このような選定基準を最近知りましたが、私が日本百名山登頂を達成してみて、他の山と比べて感じた特徴や印象を述べます。関連記事<回想記を立ち上げた経緯><日本百名山達成に必要なもの>

 第1に、例えメインのルートではなくても大抵の場合で、道が整備されていて、危険個所への対策がしてあり、看板、標識、目印等があって迷いにくくなっています(写真は西吾妻山<2023年に訪れたい日本百名山>へのメインルートではない西大巓(にしだいてん))。登山中に最も注意しなければならないことは、道から外れたり落ちたりしないこと(ある意味、人生と同じかもしれません)ですが、百名山ではこれらの危険性は低くなっています。ただし、ゼロになっているということではありませんので、注意は怠らないようにしてください。私がニ百名山を目指したいとは思わない主な理由は、二百名山の中には道が十分には整備されていないところが少なからずあるからです。

 第2に、景色に外れがほとんどありません。深田久弥の品格や個性はこれに相当するのでしょうか。比較的晴れた日に登山して、景色に物足りなさを感じたことはありません。山頂での視界がきかないところは確かにあります(皇海山、大菩薩嶺、西吾妻山など)が、その途中では十分に景色を楽しめることができます。また、どの百名山でもコースを変えると別の景色を楽しめますので、私はリピートが比較的多いです。剣岳3回、槍ヶ岳3回など、百名山達成時に百名山の総登山回数は約165(65回のリピート)になっていました。これからも体力の続く限り、季節やコースを変えて百名山を登り続けると思います。

 第3に、山にもよりますが、休日に行けばたいてい混んでいることです。デメリットとしては、山で渋滞が発生することでしょう。大山、九重山、奥穂高岳で経験しました。一方、メリットとしては、アクシデントがあった場合は助けてもらいやすかったり、頂上で写真を撮ってもらえたり、すれ違った人から情報をもらったり、熊が寄ってくる可能性が減ることなどが挙げられます。ちなみに私は、百名山登山中に熊に遭遇したことはありません。熊鈴はうるさいので、熊の目撃例が多い場合を除いて、めったに付けない主義です。百名山に含まれるかどうかは微妙です(別記事で記載)が、平日に雄阿寒岳を登った時は危険を感じてさすがに熊鈴を付けました。北海道の熊は本州のツキノワグマより大きいヒグマです<阿寒岳は雌雄の阿寒岳と阿寒富士の3山セット>

 なお、百名山に選ばれなかった名山もあります。日本二百名山の中に含まれるものが多いでしょう。私はそれほど登っていませんが、特に良かったものについては<日本百名山以外の名山>で紹介します。

西吾妻山へのサブルートの一つの白布峠からの道の途中にある西大てん。磐梯山方面の景色が良い。サブルートであるが、道は整備されていて、標識がある。
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

Comments

Copied title and URL