ネパールトレッキング5-11

ゴーキョ・ピーク

5月5日 ルクラ Lukla 2840m のシェルパロッジ コーヒーショップ にて(この日の歩行時間は約5時間): 昨晩はチュモア2950mに泊まった。標高が低いと、一呼吸で沢山の酸素が吸えたような感覚になり、心地よい。ルクラからカトマンズの飛行機は明日の5月6日の午前中発なので、今日中にルクラに着いておく必要がある。もしもルクラに今日中に着かない場合は、早めに、飛行機のチケットを手配してくれたマドゥバンゲストハウスのラスクマンさんにその旨をメールで連絡しなければならない。

地球の歩き方のモデルコースにはナムチェから一日でルクラまで行くことになっているが、老齢でポーターを雇っていない私にはきつい。咳が出るし、これまでの疲れも溜まっている。中間地点のガート2492mからルクラまでは350mほどの上りである(この頃は上り拒否症に陥っていた)。ルクラからナムチェまでは一日で行けないこともないが、かなりのプレッシャーになる。今の私の一日のトレッキングとしては、ここチュモアからルクラまでが適切であろう。

8時頃出発した。エベレスト街道の上空には頻繁にヘリコプターが飛んでいる。途中で茶を飲み、11時ごろにガートに到着。まだ早かったが、ゴンパが食堂を経営しているのに気づき、ゴンパを見せてもらうことを期待して、そこで昼食を食べた。残念ながら、今はお坊さんがいないので、見せることはできないとのこと。ここで、仏教関係者が経営しているというルクラのロッジ(空港のすぐ近くらしい)を教えてもらった。今日はトレッキング最終日で、心身ともに疲労困憊であった。ゴーキョ・ピークでエベレストを見るという目標を達成した後の空虚感と、いつ雨が降りだすかわからない天気も手伝って、気持ちが折れそうであった。最後の350mの緩い上りがきつい。聞く相手によって、ルクラまでの残りの所要時間がかなり違ってる。やっとのことで、14時前にルクラに着いた。航空会社の事務所で飛行機のリコンファームをしようとしたが、3時からしか開かない。空港の入り口のすぐ前に、ガートのゴンパで聞いたシェルパロッジ コーヒーショップ を見つけた。空いていたので、今朝は飛行機が飛んだようだ。ロッジに飛行機のチケットを預けて、リコンファームをしてもらうことになった。

まだ明日の飛行機が飛ぶかどうかわからないが、トレッキングは無事に終了した。奇跡的にほぼ予定通りであった。ルクラまでの行きの飛行機のチケットは満員で買えなかったが、その日にヘリコプターでルクラまで移動できた。高山病にならなかった。咳はだんだん酷くなってきたが、トレッキングにそれほど影響はなかった。雨で行動できない日はなかった。モン・ラより奥はずっと天気が良く、山がきれいに見えた。ロッジは全て一人部屋が確保できた。休養日も含めて11泊12日(今日のルクラ泊を含めると12泊13日)。この長い間一人なので、ずっと緊張していて、これまでのどのトレッキングよりもタフなトレッキングであった。情報を得るために、ロッジのオーナーや女将、出会った日本人とよく話をした。トレッキングコースとしては最も美しい景観の1つとされる(複数のガイド談)ゴーキョ・ピークからの眺めを見ることができた。一方、その美しい景色と引き換えに、相応の苦労(高所順応、咳、寒さ、上り坂、緊張感)をした。今の正直な心境としては、以下の理由により今回のトレッキングがネパールでは最後になりそうである。ガイドやポーターを雇わないというトレッキングスタイルを変えるつもりはないが、年々体力や気力が衰えているので、今後はゴーキョ・ピークより易しいコースしか行けないだろう。易しいコースではゴーキョ・ピークに勝る景色を見ることは難しそうである。(このブログを執筆している5月22日には、この考えが少し変わってきて、来年はランタン渓谷あたりに行ってみたい気持ちも出てきました。行くとすれば山がよりクリアーに見える4月前半が良さそうです。)

夕食にチキンヌードルスープを頼んだら、私が日本人ということで醤油のボトルが付いてきた。昨日宿泊したの日本人の団体が置いて行ったとのこと。ヒマラヤの村落での予期しないできごとに嬉しくなった。胃袋にまだ余裕があったので、醤油に合うモモ(チベット風餃子)を追加注文した。ネパールのモモ用の調味料はとてもスパイシーなので、日本人には醤油の方がいい。隣のテーブルにいたドイツ人の家族にも食べてもらった。

5月6日 カトマンズ マドゥバン ゲスト ハウス: ここのロッジは見た目はしっかりとした造りであるが、他のロッジと同様に防音はほとんどなく、隣部屋の中国のお姉さんの咳が夜通し聞こえた。自分も咳が出るのであるが、日本から持ってきた咳止めの薬を飲むとよく効いた。トレッキング中に他の所でも咳をしている人は見かけた。高山では呼吸器系に負担がかかるのだろう。ルクラで5時過ぎに目覚めた。霧が出ているが薄く、近くの山がうっすら見えていて、風はない。飛行機は飛ぶものだと思って7時に食堂に行くと、今日は飛ばないとのこと。想定内のことなので、それほど驚かなかった。日本に帰る国際便は5月12日で相当な余裕がある。ところが、8時頃に一転して飛行機が飛ぶようになったと聞いた。10時半発の便だが、遅れていて10時にチェックインすればよいと言われた。9時半ごろにそろそろチェックインしようとしていると、前の空港から人が来て(昨日にロッジの人がリコンファームしてくれたので、どこのロッジの客がどの飛行機に乗るかわかっている)、名前を呼ばれて、すぐにチェックインしてくださいとのこと。ロッジに預けてあったチケットを回収し(預けていた人がしばらく見つからなかったので焦った)、あわただしくチェックイン。搭乗の放送がわからずに待合室にいたら、飛行機が飛び立つ直前に呼ばれてなんとか間に合った。一人だといろいろな支障が生じる。ほぼ予定通りの10時35分に出発。乗客は満席で15人くらい。乗客が少ないのに、客室乗務員が1名いた。天気が悪く、ヒマラヤの山は全く見えない。40分ほどかけてカトマンズの空港に到着。久しぶりのカトマンズは快晴で暑かった。

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