ネパールトレッキング5-9

ゴーキョ・ピーク

5月3日 クムジュン 3790m の仏陀ロッジにて(本日の歩行時間約3時間): 昨晩(ポルツェ・テンガ 3680m 泊)は熟睡できた。これまで4日間の4000m超えのロッジでも熟睡できたと思っていたが、ここの方がいい。一呼吸で取り込める酸素の量が多いような気がする。早朝は屋根からつららがぶら下がっていたので、夜間は冷えたのであろう。室内は意外と暖かい。8時半に出発し、ゆっくりと急坂を上って1時間半でモン・ラに到着。坂では咳が出る。驚いたことに、一昨日ゴーキョを出たところですれ違った日本人女性(ガイドとポーターを連れている)に追い抜かれた。坂を上り切ったモン・ラの食堂でこの女性から以下のことを聞いた。「ネパールのトレッキングは初めて。ネットで探して、ネパールのN旅行社でガイドとポーターを手配した。ネットの口コミの評判が良かったので、心配はなかった。良いガイド(日本語も上手)のお陰で、ゴーキョでは高山病で食欲がなかったが、ゴーキョ・ピークまで行くことができた。」この女性の話を聞いて、限られた日程で確実に目的地へ行くためには、費用はかかるが、予めガイドとポーターを手配しておくのが良い方法だと感じた。ただし、デメリットとしてトレッキングはガイドに連れて行った貰った感が強くなる。モン・ラの食堂はWi-Fiが無料で、日本にメールを出した。4月29日以来である。

モン・ラを越えると空気の透明度が悪くなり、遠くの山が霞んで見えるが、行きよりは少し鮮明に見えた。やや霞んでいるアマ・ダブラムを背景に、ドイツ人に写真を撮ってもらった。日本人かと聞かれたので、「日本には富士山がある」と自慢したつもりが、標高を聞かれた。隣にいたネパール人のガイドが私より先に「3,700m台だ」と答えると(どうして知っていたのだろうか)、そのドイツ人に「ここ(3800mはあった)よりも低いね」と言われてしまった。少しだけ悔しかったので、後でドイツの最高峰を調べてみたら、ツークシュピッツェ2962mで、富士山より低かった。

この辺りで、単独でトレッキングしている若い日本人男性とすれ違った。「日程に余裕がない。毎日、ゆっくりだが、5時くらいまで歩く。今日はドーレまで行く。すでに高山病になっていて頭が痛いので薬を飲んでいる。」と言われていた。無事にゴーキョ・ピークに着いて、予定通り帰国されたかどうか心配である。これまでに10名ほど(8人ほどのパーテイーを含む)の日本人に会ったが、全員が軽度の高山病にかかっていたことがわかった。私は薬は飲んでいないのに、ほとんど高山病の兆候がない。昨年のトロン・ラ(5416m)越えでも大丈夫であった。高山病に耐性があるのかもしれない。

モン・ラからクムジュンに行くにはキャンヅマの四叉路(ナムチェ、エベレスト、ゴーキョ、クムジュンの各方面への道が交わる)まで降りなくても、その少し手前の三叉路(写真、左へ降りればキャンヅマ、まっすぐ行けばクムジュン(村落が遠くに見える))をまっすぐ進めばよい。モン・ラから2時間弱でクムジュンに到着。ナムチェと比べれば、広い範囲に建物が散在している(写真)。どれも20年以内に建てられたような新しいものである。メインストリートにはロッジや土産物屋が並び、観光で潤っているのであろう。昼食はベーカリーに入ってみた。菓子パンやドーナツなど種類が豊富(写真)。観光客向けで、値段は日本より高め。大きさに釣られてシナモンココナツバターパン(500ルピー、約600円)を買ったら、パサパサしていて食べづらかった。どこへ行っても欲は出さない方がいい。

ルザのロッジの管理人が奨める仏陀ロッジに決めて、荷物を置いて、歩いて15分位のところにあるゴンパに行ってみた。2015年の震災で建物に被害があり、日本から援助をもらって、また、1人300ルピーの入場料を取るようにして、本堂(1番目の写真の左側部分、入り口は右の白い建物の奥にある)は最近建て直したとのこと。震災で仏像と経文に被害はなかったようだ。インドから仏教を伝えた偉いお坊さん(小さくしか写っていませんが、5番目の写真の中央)と菩薩(2番目の写真の中央の白い像)の像が本堂1階の中心にあり、弥勒菩薩(未来仏)(3番目の写真)は右端に横向きに、阿弥陀如来(過去仏)(2番目の写真の左端)は小さい像で左端に安置されていた。釈迦牟尼(現在仏)は1階の経文の棚には絵が掛けてあり(3番目の写真)、像は2階に新しく造ったものがあった。2階の天窓の周りには300年ほど前の仏画がはめ込まれていた(4番目の写真)。1階の入り口に、イエティの頭蓋とされるものがあった(5番目の写真)。募金を集めるために置いてあるようだ。数百年前のものらしい。ゴンパの外側には種々の大きさのマニ車がたくさんあった(1番目の写真)。血中酸素濃度は92。

ネパールトレッキング5-1に戻る

ネパールトレッキング5-10へ進む

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

コメント

タイトルとURLをコピーしました