ネパールトレッキング5-7

ゴーキョ・ピーク

5月1日 ルザ Luza 4360m のロッジにて 本日の歩行時間約7時間: 夜中に外を見ると沢山の星が出ていた。翌朝は晴れの可能性が高い。極端なことを言えば、他の日はずっと雨でも、この日だけが晴れていれば良いのである。予定通り5時半から朝食を取り、ゴーキョ4750mからゴーキョ・ピーク5360m目指して6時20分に登頂開始。雪は全くない。登り始めると登山道でチベットセッケイに出くわした。ライチョウと違ってよく飛んでいた。次に、南の方からヘリコプターが飛んできてドゥ―ドゥ・ポカリの北岸に着陸して、まもなく飛び立った。短い時間に3台も来た。距離があって詳細は分からないが、高山病患者を運んでいるのだと思われる。1台に患者1人ということではないだろう(来るときにカトマンズで見た1台のヘリコプターからは5名が降りてきた)。高山病患者が多数出たのであろう。

標高5000mの高所なので、荷物無しでも息切れは半端ない。酸素濃度は平地の約半分とのこと。周りにはほとんど雲がない最高の天気で、ゴーキョ・ピークの中腹からは高度を上げるにつれ、これまでは姿を見せなかった数多くの山が見えだした。低酸素との戦いで、喘ぎながら頻繁に休憩を取り、2時間半(標準時間は2時間らしい)で頂上に辿り着いた。

ゴーキョ・ピークからの眺めは、これまでに見た数々の山の絶景の中で、間違いなくベスト1である。南の眼下には青いドゥ―ドゥ・ポカリ、東の眼下のゴーキョの村落の向こう側に立派なゴジュンバ氷河が広がっている。東方にエベレスト8848m、その南側には近接してヌプツェ(西岳)7879mとローツェ(南岳)8516m、遠くにマカルー8463mが見える。エベレストの北側には中国領に鎮座するチャンツェ(北岳)7550mが顔を覗かせている。ここから見えるエベレストはひと際高く、ヒマラヤの盟主たる風格を漂わせていた。東南に、チョラツェ6440mとタウチェ6542mが見えた。これまで頂上部分は見えていたが、全容を見せるのは初めてであり、迫力がある。南方にはナムチェ以来おなじみのカンテガ6779mとタムセルク6608m。西方にはドゥ―ドゥ・ポカリの対岸の切り立った山が迫っている。北方には、これまで毎日見ながら歩いていたチョー・オユ―8188mが比較的近くに見える(ゴーキョ・ピークからは8000m超えの峰が全部で4座見えました)。山頂に1時間ほどいた。時々激しい突風が吹いていた。頂上で会ったのは5人、上りと下りにすれ違ったのは概算で各20人と10人くらい(ガイドも含む)に、犬2匹程度と少ない。下りは75分(標準時間は1時間らしい)。

写真の説明 1枚目:東~東南方向 左奥にエベレスト、その右隣の高いピークがローツェ、エベレストとローツェの間にヌプツェ、右の遠くに薄く見えているのがマカルー、その右の刃物のように鋭い雪山がチョラツェ、右隣りがタウチェ。手前にゴジュンバ氷河、2枚目:エベレスト、ヌプツェ(すぐ右の手前)、ローツェ(右の奥)、チャンツェ(左奥)、4枚目:東南~南方向 チョラツェ、タウチェ、右の方にカンテガ、タムセルク、5枚目:西方向 ドゥ―ドゥ・ポカリの対岸の切り立った山、6枚目:北方向 雲がたなびいているのがチョー・オユ―、7枚目:上りですれ違った犬。たぶんどこかのロッジの飼い犬で、トレッカーについてきたのだろう。この辺りの環境は厳しいので、野良犬はいないと思う。 

日本に戻ってから以下のことに気が付いた。ゴーキョピーク(5360m)とエベレスト(8848m)の標高差と直線距離(簡易的な地図で測ったところ約26Km)は新富士駅(4m)と富士山(3776m)(簡易的な地図で測ったところ直線距離約25Km)の関係に近い。富士山の場合は間に遮るものが無いので新富士駅から大きく見えるが、エベレストとゴーキョ・ピークの間にはいくつかの山があり、先端しか見えていないのであるエベレストベースキャンプは5364mなので、麓までは十分な標高差があり、間の山が無ければ新富士駅から見る富士山のような大きなエベレストが見えるはずである。

ロッジで若女将と思われる方に高山病患者について聞いてみた。ゴーキョに来た人のうち3%くらいが高山病のためにヘリコプターでカトマンズの病院まで搬送される。1年に一人くらいであるが死亡者も出る。ロッジにいた男性に以下のことを聞いた。冬は寒くて湖は凍結し、このロッジは閉めている。冬でも営業しているゴーキョのロッジは2軒ほど。このロッジは夏は営業している。7月か8月に来れば青いケシの生えている場所を案内すると言って、以前に撮影した青いケシの動画を携帯で見せてくれた。

目的を達成したら、後はできるだけ早く、低いところに移動したい。12時過ぎにマッチェルモ目指して出発。南風が強く、冷たい。薄手のダウンとレインウェアーで凌いだ。出発してすぐに、ガイドとポーターを連れた日本人の若い女性とすれ違った。お疲れのように見えた。途中でヤクの写真を撮った。さきほどゴーキョ・ピークから見てチョラツェ(真ん中の雪山)とタウチェ(その右)が写っているが、迫力が弱い。マッチェルモの少し手前で、10名ほどのトレッカーとすれ違った。16時に近いので、違和感があった。後で思ったのだが、マッチェルモのロッジが満員だったので、パンガに向かったのではないだろうか。3時間半くらいでマッチェルモに到着。

一昨日泊まったピースフルロッジに行ってみると、ロシアのパーティーで一杯だった。客室に入りきれないのか、食堂に毛布を持ち込んでソファーで寝ている人もいた。一昨日の宿泊客は私一人だけだったのに、どうしたのだろうか。オーナーは、隣のロッジも見に行ってくれたようだが、申し訳なさそうに、泊める部屋がないと言った。エベレスト街道から外れてから、すれ違ったり追い抜かれたトレッカーがとても少なかったが、カトマンズールクラ間の飛行機がしばらく運休していて、カトマンズに滞留していたトレッカーが天候の回復とともに群をなして押し寄せたのかもしれない。食堂で泊まってもよいとの許可を得たが、団体客がいるのでとうてい熟睡はできないだろうと思った。一か八か、この先のルザのロッジには空き部屋があると予想し、ピースフルロッジに預けていた荷物を受け取って、あと40分歩くことにした。ルザのロッジに17時前に着いたが、幸いなことにこの日の泊り客は私だけで、わざわざ食堂のストーブを付けて歓迎してくれた(行きに泊まった時はストーブは付けないで厨房に入れてくれた)。

今日はとても疲れたが、満足していると同時にほっとしている。ゴーキョから素晴らしい景色を見ることができた。日頃の行いが良いからだと言いたいところが、その自信はない。悪運が強かっただけである。今は体がだるい。昼食のモモの量が少なかったからか(モモはロッジによって少ないところがあるので、要注意)、それとも、目標を達成して気が抜けたからなのだろうか。こういう時には体調を崩してしまいそう。ストーブの前でロッジのオーナーから聞いた話を以下に記す。以前に登山ガイドをしていた。高所順応について、ナムチェで連泊する必要はなく、4000mを越えたところで1回連泊するだけで大丈夫(あくまでも個人の意見です)。エベレストはカラ・パタールからよりもゴーキョ・ピークからの方が大きく見える(私はカラ・パタールに行ってないので、理由は不明)。カラ・パタールから見える山の数は少なく、ゴーキョ・ピークからの方が沢山見える。日程に余裕があれば、自分が住んでいるクムジュンに寄ればいい。ゴンパがみどろ。ということで、帰りはクムジュンに寄ることにした。

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