ツグミ(冬の野鳥5 ツグミ科)は冬鳥ですが、ツグミ科の野鳥には夏鳥や漂鳥もいます。2025年に群馬県または近隣の県にて、夏鳥のクロツグミとマミジロ、および、漂鳥のアカハラを観察しました。ツグミ科の野鳥の多くは地表を歩き回って、地中にいるミミズや虫を食べるので、森では下の方を観察していると見つけやすいと思います。ただし、前方不注意で頭を木にぶつけないようにしてください。
アカハラ 漂鳥 初夏の高原の森でさえずるツグミ類。オス(写真)は頭から体上面が黒褐色。下面はレンガ色でこれを赤と表現したのが和名の由来。メスは顔に黒味がなく、不明瞭な眉斑がある。
漂鳥なので冬には低地や低山にいるはずです。2024~25年の冬にはシロハラは時々見ることができましたが、アカハラを見ることはできませんでした。5月末に高原の木道を歩いていると、前方から飛んできて、10mほど離れた枝に止まって、しばらくの間私を見ていました。この個体は冬季には人里近くにいたのかもしれません。人に親近感を覚えているようでした。


クロツグミ 夏鳥 日本有数の歌い手の鳥。初夏、枝に止まり、複雑な節回しで朗らかにさえずる。オス(1~3枚目)は腹以外の全身が黒く、白い腹には黒い斑点模様。嘴とアイリングは黄色。メス(4,5枚目)は体上面が緑褐色で、下面は白地に黒い斑点模様。
すばらしい鳴き声は聞いていたのですが、その発信元にやっと会うことができました。メスも近くにいました。メスはオスとは色が異なりますが、胸の斑点模様は類似しています。





マミジロ 夏鳥 白い眉が目立つ黒いツグミ類。数はあまり多くない。目立つ位置で鳴かないので観察は難しいが、水場に現れる。オス(1~4枚目)は眉斑が白く、全身が黒い。メスは(5~7枚目)は全身がオリーブ褐色で、白い斑点模様がある。
野鳥撮影の初心者の私は、2025年5月中旬に、代表的な夏鳥の1つであるクロツグミを撮影するためにこの撮影場を初めて訪れました。木に止まったツツドリ?とキビタキの写真は撮れたのですが、水場にはほとんど野鳥は現れませんでした。4時間ほど待って、そろそろあきらめて帰ろうかと思っていたら、やっと真っ黒な野鳥が姿を現しました。クロツグミを見たことがない私は、この野鳥をてっきりクロツグミだと思って、夢中でシャッターを押しました。すると近くにおられた沈着冷静そうなベテランの方が興奮気味に、「これはマミジロという珍しい鳥で、近くにメスもいる。」と教えてくださいました。この撮影場所から野鳥までの距離は30~40m位あったと思われます。少し前にレンズをニッコール Z 180-600mm(ズーム)からニッコールZ 600mm f 6.3 (単焦点)に変えておいてよかったです。このレンズでも、この撮影地は暗いので、マミジロよりも小さい野鳥の写真の出来栄えは良くはありません。
遠くから見ると、マミジロのオスは眉以外は真っ黒で、撮影場所に私一人しかいなかったら、クロツグミだと間違ってこのブログに載せていたかもしれません。マミジロのメスはオスとは色が異なる他、胸には斑点模様があり、メスだけでいるところを見たらトラツグミ(冬の野鳥5 ツグミ科)と間違えるかもしれません。雌雄同色でない野鳥の多くはオスの方が美しいですが、マミジロはメスも美しいと思います。マミジロの雌雄は外観が全く違うのに、どうして互いに同じ種であることを認識できるのでしょうか。不思議です。
「マミジロはそんなに珍しいのですか。」と隣におられた常連のベテランさんに思わず聞いたところ、「初めてこの撮影地に来てマミジロを、しかもオスとメスの両方を見ることができたのはかなりラッキーですよ。マミジロはここには定着しておらず、移動の途中に立ち寄ると思われ、滅多に見ることはできません(この説が正しいのなら、この地域ではマミジロは旅鳥です)。」と私の無知さにズッコケておられました(常連のベテランさんを驚かせて申し訳ございませんでした)。ところが、この2日後にオオルリを写すために、再度この撮影場を訪れました。すると、着いた時点でちょうどオオルリが出ていました。カメラをスタンバイしようとしたときにキャップが落ちて、その音でオオルリが逃げてしまったようです。オオルリが再度出ることを期待して1時間ほど待っていると、あろうことか、またマミジロがツガイで出てきました。後の日の方がマミジロが2時間ほど早く出てきました。太陽は低い位置にあったのですが、光が差し込む角度の違いからでしょうか、写真の出来は後の日の方が良く、このブログのトップの写真以外は後の日に写したものです。







ビギナーズラックで、この撮影地を訪れた1回目と2回目にマミジロを観察することができたのですが、私は本年分の運を使い果たしたと思っています。2日とも、帰りは交通事故に合わないように車の運転に気を付けました。常連のベテランさんによりますと、この5月にはマミジロは3回しか出てこなかったとのことです。私は2回ともマミジロ目当てで訪れたのではありませんでした。この両日には、私の目撃後に10人近くのカメラマンが、恐らくマミジロ目当てで訪れましたが、マミジロはもう出なかったようです。すでに移動してしまったのか、または、近くに多くの人がいると警戒して出てこないのかもしれません。調べてみると、撮影地の群馬県ではマミジロは準絶滅危惧種に指定されていることがわかりました。
夏の野鳥3 カッコウ科に移る。
冬の野鳥5 ツグミ科に移る。
野鳥の説明文は野鳥図鑑(日本文芸社)から引用しています。


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