2025年に群馬県または近隣の県で見られた、カッコウ科の夏鳥のカッコウとツツドリを紹介します。
カッコウ 夏鳥 洋の東西を問わず、鳴き声が「カッコウ」と聞こえるらしく、和名も英名もカッコウ。オスは梢などの目立つ場所にとまり、翼をやや下げた独特の姿勢でもじもじしながら大きな声で鳴く。メスは「ポピピピ」と鳴く。高原の森の鳥のイメージがあるが、平地の河川敷などにも普通に生息する。これはオオヨシキリなどの托卵相手が開けた環境に住むため。雌雄同色で灰色の体と腹の縞模様が特徴。
5月26日の早朝に自宅で弱弱しいカッコウの鳴き声を聞きました。電線に止まっていましたが、写真を撮ろうとして窓を開けたら逃げられました。その日と3日後にバードウォッチングに出かけたところ、木に止まっているのを見かけました。カッコウはツツドリやホトトギスと似ていますが、特徴として、虹彩は黄色、胸の横斑は細くて間隔が狭い、止まっているときに翼の先端が下がるなどがあります。ちなみに、中国でもカッコウと呼ぶそうです。ところで、1975年のアメリカ映画「カッコーの巣の上で」という主要アカデミー賞を独占した名作があります。カッコウは巣を作りませんが、「カッコーの巣」は「精神病院」の蔑称だそうです。


ツツドリ 夏鳥 ポポと竹筒を叩くような低い声で鳴くのが和名の由来。托卵性で仮親は主にムシクイ類。雌雄同色。頭から体上面は灰色。胸から腹には黒い横縞模様がある。下尾筒には明瞭な横斑があるのが普通。
5月中旬の早朝に伊香保森林公園のシダの池で、何でもいいから夏鳥が出ることを願って待っていました。1時間半ほど経ったころ、一羽の大きめの茶色い鳥が20mほど離れた枝に止まりました(下の写真)。その直後に、灰色で同じくらいの大きさの野鳥が、茶色の野鳥がいたあたりまで飛んできて、すぐに引き返していきました。その灰色の野鳥は鳴いたので、ツツドリだとわかりました(このツツドリの写真は撮れませんでした)。図鑑を見るとツツドリには赤色型もいるとあったので、この茶色の鳥もツツドリではないかと思いました。なお、ホトトギスにも赤色型がいるのですが、図鑑にはホトトギスの下尾筒の横斑は無いかまたは薄いとの記載があります。1枚目の写真には下尾筒に横斑らしきものが写っています。
この個体はツツドリの可能性が高いと思って日本野鳥の会群馬に問い合わせたところ、以下の回答をいただきました。「ツツドリとホトトギス(それとカッコウ)の下尾筒の横斑は識別点にはなりません。そう書いてある図鑑もありますが、個体差が大きくて、実際に横斑が明瞭なホトトギスがいます。でも、この個体はたぶんツツドリです(確証はありません)。確証がないのになぜツツドリだと思うかというと、まずこの個体が赤色型であることです。ここまで全身赤い完全な赤色型は雌だと言われています。ヨーロッパのカッコウには赤色型がいますが、日本のカッコウでは赤色型は確認されていません。そもそも生息環境が少し異なります。また、ホトトギスはツツドリよりかなり小型なため、全体のプロポーションが異なる印象をうけます。ですので、この個体は多分ツツドリです。」丁寧な解説をいただき、有難うございました。



野鳥の説明文は野鳥図鑑(日本文芸社)から引用しています。
夏の野鳥4 その他の科に移る。


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